胆汁→「たんじる」じゃありません。
「たんじゅう」です。
先日、ウンチの色がどうのこうのという
お話をした時に、「胆汁」が登場しました。
その時の記事はこちら↓
(わんこのウンチチェック2)
今日はとても大切な
「胆汁」のお話をします。
「胆汁」が作られている場所は肝臓です。
材料は「胆汁酸」+「胆汁色素」+α
胆汁酸は主にコレステロールから作られ
胆汁色素は主にビリルビンという色素
から作られています。
ビリルビンとは?
→体内の古くなった赤血球が
主に脾臓や肝臓で壊される
→壊された赤血球の中から
ヘモグロビンが出てくる
→ヘモグロビンが代謝され
ヘム(鉄+ビリルビン)と
グロビン(タンパク質)に分けられる
→鉄とグロビンは体内で再利用
→ビリルビンは肝臓に運ばれて胆汁の
材料になる(そして腸管内に捨てられる)
肝臓(の細胞)で作られた胆汁は
小腸に食べ物がある場合はそのまま小腸に
排出され、ない場合は胆嚢という袋に
蓄えられ濃縮されます。
脂質を多く含んだ食べ物が小腸に
送られてくると、胆汁ははりきって小腸に
やってくるわけです。
では胆汁のお仕事は?
胆汁酸は脂質と水を仲良くさせる
働きがあります。
食べ物の中の脂質は水となじめないため
消化酵素の影響を受けにくく
消化されにくいのですが
胆汁酸の働きで水となじみやすくなるため
消化酵素の影響を受けやすなります。
要するに、胆汁は脂質を消化されやすく
しているわけです。
小腸に排出された胆汁色素の中の
ビリルビンは腸内細菌の働きで
ウロビリノーゲンというものになり
これがさらに還元・酸化されたりして
ステルコビリンというものになります。
このステルコビリンと腸内の善玉菌が
程よい黄褐色をウンチに付けています。
(一部は尿中に排出されます)
では、胆汁がもしうまく排出されなかったり
何らかの理由で作られなかったら?
脂質の消化吸収がうまくいかなくなり
身体に入ってきた脂質の半分以上が
そのままウンチに出て行ってしまいます。
それからウンチの色が今のような黄褐色
ではなくなります。
え?脂質が身体に吸収されないなら
健康にいいんじゃない?と思うかも
しれませんが
脂質は細胞膜やある種のホルモンの
原料になったり
脂質と一緒でないと吸収できない
ビタミンがあったりするので
脂質不足は身体にとって深刻な問題。
もちろん、摂り過ぎもよくないですが。
このように、胆汁はからだにとって
とても重要なものなのです!
続きはまた明日。