先日インスリンのお話をしましたが
(→インスリンってなんなのさ?)
今日はインスリンを作っている膵臓の
お話をしようと思います。
膵臓ってどこにあって何をしているか
知ってますか?
膵臓は胃の後半部分から十二指腸の
始まり部分の壁にへばりついています。
(小腸→十二指腸+空腸+回腸)
見た目は黄色っぽく
脂肪が集まったような感じの
柔らかい臓器です。
膵臓のランゲルハンス島に
内分泌性組織があり
その他の部分は外分泌性組織で
部分によってしている仕事が
異なります。
まず、外分泌性組織のお話から。
外分泌とは作られた場所から専用の管を
通って分泌されるかたちのことで
消化液や汗などは外分泌です。
膵臓では膵液が作られ
主膵管と副膵管という専用の管を通って
十二指腸に分泌されます。
この膵液には消化酵素が含まれています。
どんな消化酵素かというと
タンパク質の消化酵素の前駆物質である
トリプシノーゲン
キモトリプシノーゲン など
デンプンを分解する
α‐アミラーゼ
脂質を分解する
リパーゼ
コリパーゼなど
ここで注目して欲しいのは
タンパク質の消化酵素が前駆物質(※)の
かたちで膵液に含まれること。
(※)ある物質の前段階の物質
タンパク質を消化する酵素である
トリプシンやキモトリプシンが
そのまま膵臓で作られると
膵臓自体を消化してしまうので
あえて活性のない前駆物質
トリプシノーゲン・キモトリプシノーゲン
のかたちで作られ
十二指腸に運ばれてから活性化するという
素晴らしい工夫があります。
(トリプシノーゲン→トリプシン)
(キモトリプシノーゲン→キモトリプシン)
デンプンを分解するα‐アミラーゼは
人の場合は唾液にも含まれますが
わんこの場合は唾液にはほとんど含まれず
膵液のみに存在するので
たーくさんのデンプンをわんこに
与えてしまうと膵臓に負担がかかって
しまうので注意が必要です。
脂質の消化酵素のリパーゼやコリパーゼは
先日お話した胆汁に手助けされながら
脂質を分解します。
(→胆汁ってなんなのさ?)
このように、膵臓は消化吸収に絶対必要な
消化酵素を作っているので
働きが悪くなったり
働けなくなったりすると一大事なのです。
消化酵素の働きで消化された栄養分が
その後どうやって身体に吸収されるか?
膵臓の働きが悪くなるとどうなって
しまうのか?
まだまだお伝えしたいことがテンコ盛り。
デンプンの消化吸収には
かなりドラマティックな展開が
あったりするので、早くお伝えしたい!
またの機会にお伝えしますね。
続きはまた明日。