何かに感染するとか
感染症が発生してるとか
「感染」って言葉
聞いたことありますよね。
では、感染するってどういうことでしょう。
例えば、皮膚に何かの細菌がくっついたり
カビの胞子が飛んできて口に入ったり
すること?
空気中にも、テーブルの上にも
身体の中にも表面にも
実は微生物がいっぱい存在します。
(細菌・ウイルスについてはこちら
真菌についてはこちらを見てね)
動物の身体には常在菌が存在します。
動物の身体の中や表面には何百種類もの
微生物がバランスを保って存在します。
個体によって存在する微生物の種類は
異なります。
そのたくさんの微生物は通常悪さはせず
病原性を持った微生物からその動物を
守ってくれたりもするのです。
この微生物たちを常在菌といいます。
なので、微生物が身体に存在するだけでは
感染とは言わないのです。
感染とは、病原性を持った微生物が動物の
身体に侵入し、定着して増殖した状態
をいいます。
そして、感染後に熱が出たり、嘔吐したり
下痢をするなどの症状が出る場合を
「顕性感染」といいます。
感染したにも関わらず症状を出さない
場合を「不顕性感染」といいます。
不顕性感染の場合、パッと見は健康な
動物と変わらないにもかかわらず
ウイルスなどを外に出して他の動物に
うつしてしまうことがあり
「キャリアー」(保菌動物)と
呼ばれたりします。
見た目でわからないので厄介ですよね。
顕性感染の動物も、もちろん他の動物に
その病原体をうつしてしまうことが
ありますが症状が出ていれば
注意できますよね。
先ほどお話した、通常は病原性のない
微生物(常在菌)が悪さをして
何らかの症状が出てしまう場合が
あります。
それは、その動物がとても弱っていたり
高齢だったりして免疫力が著しく低下
するような状態の時に起こります。
これを「日和見感染」といいます。
他にも感染っていろいろあります
「持続感染」→感染後に病原体がずっと
体内にとどまり続けること
「潜伏感染」→感染後に病原体が
身体のどこかにこっそり潜んでいて
その動物が弱ってまた増殖できる
チャンスを待っていること
「院内感染」→入院中や診察室で
他の動物の病原体が感染すること
今日は「感染」のお話でした。
続きはまた明日。