マダニの一生:オスとメスの違い

今日はマダニの一生についてお話します。

卵からかえった幼ダニちゃんはとても小さく
足は3対6脚です。
それでもいっちょ前に
しゅっとした葉の先端で
犬(動物)を待ち、飛び移って頭部を皮膚に
固定し吸血します。
(この時にその動物が何らかの病原体を
持っていると血液とともに吸い込み
保有してしまう危険があります)

おなかがいっぱいになると犬(動物)から
離れて地面に落ち脱皮して
4対8脚の若ダニに成長します。

若ダニは次なる犬(動物)を待ち
また吸血しておなかをいっぱいにします。
(この時、病原体を保有する可能性と
病原体をその犬(動物)に伝播する
可能性があります)

そして地面に降りて再び脱皮し
立派な成ダニとなります。
ここまではオス・メスのマダニに共通です。

メス成ダニはまた犬(動物)を待ち
吸血しておなかをいっぱいにします。
(この時、病原体を新たな獲物に伝播する
可能性があります)

そして地面に降りて産卵します。
産卵数は2000~3000以上と
言われています。
産卵するとメス成ダニは死んでしまいます。

そしてこの卵から幼ダニちゃんが
誕生するわけです。

オス成ダニも犬(動物)を待ち
寄生して吸血を開始しますが
メスと違うところは
おなかがいっぱいになる前に
その犬(動物)から離れ
次の犬(動物)に移動してまた吸血し
またまた次の犬(動物)に移動し...
というのを繰り返す可能性があります。

そうすると、もしそのオス成ダニが
病原体を保有していた場合
犬(動物)に病原体を伝播する機会が
増えてしまいますね。

マダニが病原体を伝播するのは
吸血をし始めてすぐの頃と言われており
マダニ自体があまり大きくなっていないため
発見しづらいです。
飼主さんがマダニの寄生に気付くのは
おなかがいっぱいになって
ぷっくり大きくなってからが多いです。
その時にはもう病原体が伝播されている
可能性があります。

特にオスのマダニはメスよりも小さく
しかも産卵しないので
メスのように体がパンパンになるほど
吸血しません。
そのためなおさら発見しづらいです。

病原体を伝播する可能性があるマダニは
予防するのが一番いいです。

いろいろなマダニ忌避の薬剤等が
販売されていますが
成分的に危険なものもありそうなので
予防は動物病院に相談してください!

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