一昨日、昨日に引き続き
狂犬病のお話です。
今日は狂犬病に感染した犬の症状について
お話します。
犬に狂犬病ウイルスが感染してから
約2週間~2か月(6か月以上のことも)は
症状は出ずに潜伏期間です。
症状は前駆期・狂騒期・麻痺期と進みます。
前駆期は暗がりに隠れる、食欲がなくなる
精神的に不安定になる、などの状態が
1~2日続きます。
その後の狂騒期には
異嗜(食物ではないものでも口に入れる)
反射機能が異常になる
各部の筋肉が痙攣する、震える、咬みつく
流涎(よだれを垂らす)などの状態が
1~2日続き、そのまま死亡したり
麻痺期に進んだりします。
(狂犬病は激しい流涎が特徴的だと
よく言われますが口の中が乾いている場合も
あるようです)
麻痺期は、前駆期の後に続く場合も
2割弱あるようですが
多くは狂騒期のあとに続きます。
身体の麻痺状態が3~6日続き
死亡します。
前駆期の状態は狂犬病だと判断するのは
難しいですし、潜伏期は全くわかりませんが
犬が人や他の動物に狂犬病を
感染させることができるのは
前駆期の症状が出る数日前から
死亡するまでです。
(死亡後も死体の扱い方によっては
感染の可能性はあります)
一見、普通に見える犬でも
狂犬病ウイルスを排出している
可能性があるということです。
アジア地域では野犬も多いですし
飼い犬でも家の中だけにいたり
繋がれていたりしないで自由に道を
行き来していることが多いですよね。
いくらかわいらしく見えても
健康そうに見えても
絶対に手を出さないでくださいね。
もちろん、犬以外の動物も同じ事です。
人に感染した場合は
潜伏期間を経て前駆期には発熱、頭痛
倦怠感、食欲不振、咬まれた部位周辺の
知覚異常などが起き
これが1~4日続きます。
その後、風による痙攣、過度の興奮、錯乱
筋肉の痙攣、過度の流涎
嚥下(飲み込むこと)困難などの症状を経て
麻痺の進行、全身痙攣、昏睡に陥り
死亡します。
昨日お話したように
感染した動物の唾液中に狂犬病ウイルスが
排出されているので咬まれることで
感染します。
(新しい知見として、鼻の湿った部分にも
ウイルスが排出されているそうです)
感染し発症したらほぼ100%
死亡に至ります。
確立した治療法はありません。
ではもし万が一
海外で犬に咬まれてしまったら
どうすればいいのか?
助かる方法はないのか?
次にお話しします。
続きはまた明日。